2012年6月6日水曜日

iTunesの日米格差

最近、とあるアルバムをダウンロード購入しようと思って、アマゾンやiTunes Storeを検索していて、米国のiTunesのアルバムの価格が異様に安いことに気付いた。しかし、日本からアクセスしている私は米国のiTunesからダウンロード購入することはできないのだ。

インターネットは世界中がつながった「一つの世界」になっているのだが、ここには明確な「国境」があって、日本人は日本のiTunesから日本価格で買うことを強制されているのである。

試しに米国のiTunesからビートルズのアルバムにアクセスしてみよう。

The Beatles Abbey Road(2012年6月6日現在の価格は$12.99)

現在の円ドルレートは歴史的な円高の影響もあって、1ドル80円弱だから、この米国価格は日本円で1,040円程度に相当する。音楽データは世界共通だから、許されるなら米国のiTunes Storeから購入したいのだが、「$12.99」と価格の書かれたすぐ上にある「View In iTunes」をクリックすると、確かにiTunes Storeでビートルズのアビー・ロードが表示されるのだが、価格は日本円で「¥2,000」となっている。収録されている曲は全く同じなのに、実に2倍の価格差である。如何に円高が急速に進行したからと言って、この価格差は異常ではないか。しかも、私は同じ「Apple」社から正当な方法で購入しようとしているのである。全く同じものをアメリカからアクセスしている人には1,000円で売るが、日本からアクセスした客には2,000円で売る、ということが許されてよいものだろうか。現物のCDなら輸入版を購入するという手があるが、ダウンロード販売には「輸入」されたものを購入するという選択肢は存在しないのである。その意味では、言わば独占に近い状態なのだから、もう少し顧客に配慮すべきだと思う。

日米の価格差は、2割か3割程度までが許容範囲なのではないだろうか。

「日本人は音楽アルバムに高い価格を払うから、高い金額で買わせればよい」という販売戦略なのだろうが、そろそろこういうやり方はやめてもらえないだろうか。せめて、アメリカのサイトにアクセスして安い販売ページを探し当てた人には、その価格で販売するようにしてもらいたいものである。


0 件のコメント:

コメントを投稿