2012年7月8日日曜日

著作権法改正の怪

著作権法が改正され、この10月から施行されるという。違法と知って、音楽データなどをダンロードした場合に処罰の対象となる、ということはテレビの報道などで取り上げられたので、皆さん御存じのことと思う。

著作権法改正で何が変るかについては、こちらに解りやすくまとめられているので、御覧いただきたい。

アップロードが処罰の対象となることは十分に理解できるが、悪意を持って違法と知りながらダウンロードとしたとしても、その行為が「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」というのは、量刑が重すぎる。親告罪なので告訴が無ければ立件できないとしても、やはり重すぎるのではないかと思う。
そして、パソコンを所有してインターネットを利用している人なら誰でも、この罪を犯した疑いで捜査できる、ということになってしまわないだろうか。これでは落ち着いて社会生活を送ることすらできない。

別件逮捕の口実に使い得る法律が一つ増えるわけだ。

悪法である。

こちらのニュースから引用)
当初、政府が提出した改正案には違法ダウンロードへの刑事罰導入は含まれていなかったが、音楽業界の要望を受けた自民・公明が6月15日、刑事罰を導入する修正案を議員立法により衆院委員会に提出し、これに民主も賛成して衆院で可決していた。刑事罰化は修正案の提出から5日間で成立したことになる。
(引用終り)

法案を作った省庁と刑事罰化を盛り込んだ国会、殊に、業界の意言いなりになって刑事罰化を盛り込んだ国会議員は、今回の法改正において音楽業界の走狗となり下がっているのではないか。


そもそも、国会は財界のために存在するのではないはずだ。
勿論、国民や消費者のためだけに存在するのでもない。行政、立法、司法をつかさどる国家機関は、財界のためだけでもなく、消費者のためだけでもなく、日本社会の安定と発展のために努力すべき存在ではないか。財界、業界に偏った法改正はその本分を忘れた行為である。



社会的混乱の原因となりうるこの悪法は可能な限り早急に改正すべきだ。



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